作り直す前に、応募を自分で1回通してください

採用サイトを作り直したのに応募が増えない。原因はデザインではなく導線です。1タップ増えるごとに人は減ります。

Key figure
2タップ SNSのプロフィールから募集要項に直結させれば2タップ。会社トップを経由すると4タップになり、途中で離脱する。作り直すより先に、ここを見る。
出典:carasu の整理
こんな状態なら、この記事です
  • 採用サイトを作り直したのに、応募が増えなかった
  • SNSのプロフィールのリンクが、会社のトップページになっている
  • 募集要項が古いまま残っている(更新に制作会社が必要)

3つ目は長期でいちばん損をします。自社で直せる構造にしてください。

01
採用サイトとSNSの役割が明確に分かれる
02
採用サイトに必要な7ページが決まる
03
「かっこいい採用サイト」で失敗する理由が分かる
結論だけ先に

採用サイトとSNSは役割が違う。SNSは知らせて興味を持たせる場所、採用サイトは条件を確認して応募する場所だ。この分担が崩れると、SNSで興味を持った人が着地できずに離脱する。採用サイトに必要なのは7ページで、デザインの完成度より情報の網羅性が効く。とくに「1日の流れ」「配属の決まり方」「よくある質問」は、あるだけで差がつく。作り直す前に、まずリンク導線を確認する。

  • SNSは知らせる場所、採用サイトは確認して応募する場所
  • SNSのリンクを会社トップに送るのが最大の取りこぼし
  • 採用サイトは7ページ。デザインより情報の網羅性
  • 作り直す前に、スマートフォンで応募完了まで通してみる

採用サイトを作り直したのに応募が増えない、という相談は珍しくありません。原因はデザインではないことが多いです。

先に、10分で終わる確認をしてください。

今すぐできる確認(10分)
  • 自分のスマートフォンでSNSのプロフィールを開く
  • リンクを押して、応募フォームに着くまでのタップ数を数える
  • 実際に最後まで入力して、応募を1回完了させてみる
  • 入力項目の数を数える(10項目を超えていたら削る)
  • 途中で会員登録が必要になっていないか確認する

ここで見つかる問題のほうが、サイトの作り直しより効きます。

役割を分ける

SNS=知らせる・興味を持たせる
  • 探していない人に届く
  • 働いている様子を見せる
  • 雰囲気と人が伝わる
  • 流れて消える(あとから探せない)
採用サイト=確認する・応募する
  • 探して来た人が見る
  • 条件を並べて確認できる
  • あとから見返せる
  • 応募まで進める
要点

SNSは興味の入口、採用サイトは判断と応募の出口です。片方だけでは成立しません。入口だけがある会社は「見られたけど応募がない」、出口だけがある会社は「そもそも見られない」状態になります。

✕ 会社トップに送る(4タップ) SNSプロフィール 会社トップ 採用ページ 募集要項 応募 ↓ ここで離脱 ↓ ここで離脱 ◯ 募集要項に直結(2タップ) SNSプロフィール 募集要項 応募 多店舗なら「店舗を選べる一覧」へ
図1:導線の違い。1タップ増えるごとに人は減ります。サイトの見た目を変える前に、ここを確認してください。

最大の取りこぼしは、リンク先

いちばん多い設計ミスを先に書きます。SNSのプロフィールのリンクを、会社のトップページに送っていることです。

求職者はスマートフォンで見ている
会社トップから採用ページを探す作業は、スマートフォンでは負荷が高い。メニューを開いて、階層をたどる必要があります。
1タップ増えるごとに人は減る
興味を持った瞬間から応募までの距離が長いほど、途中で止まります。トップ経由だと、多くの場合3〜4タップ増えます。
リンクは募集要項ページに直結させる
できれば応募フォームまで。多店舗の場合は「店舗を選べる一覧」に送ります。会社の理念ページに送らないでください。
今日できる確認(10分)
  • 自分のスマートフォンでSNSのプロフィールを開く
  • リンクを押して、応募フォームに着くまでのタップ数を数える
  • 実際に最後まで入力して、応募を1回完了させてみる
  • 入力項目の数を数える(10項目を超えていたら削る)
  • 途中で会員登録が必要になっていないか確認する

この10分で見つかる問題のほうが、サイトの作り直しより効きます。

SNSから応募までのタップ数
◯ 募集要項に直結2タップ
✕ 会社トップを経由4タップ

1タップ増えるごとに人は減ります。多店舗の場合は「店舗を選べる一覧」に送ってください。

carasu の整理

採用サイトに必要な7ページ

デザインの完成度より、この7つが揃っているかで決まります。

# ページ 何を書くか
1 トップ 何の会社で、誰を募集しているか。3秒で分かる形
2 募集要項 職種別の条件。給与は範囲で明示する
3 1日の流れ 始業から終業まで時刻付き。休憩と移動も含める
4 社員の話 1年目・3年目・管理職の3層
5 選考の流れ 何回・何日かかるか・服装・オンライン可否
6 よくある質問 面接で毎回聞かれることをそのまま置く
7 応募フォーム 項目は10個以内。会員登録を挟まない

3番と6番を置いている中小企業は多くありません。 あるだけで差がつきます。とくに6番は、面接で毎回説明していることを書き写すだけなので、費用がかかりません。

注意

企業理念だけの立派なページは、採用の判断材料になりません。理念は必要ですが、それだけでは「自分がここで働くとどうなるか」が分かりません。理念ページに予算を使う前に、3番と6番を作ってください。

「かっこいい採用サイト」の罠

「採用サイト かっこいい」「採用サイト 参考」はよく検索されます。参考にするのは構わないのですが、見た目を目標にすると2つの問題が起きます。

写真が大きく、文字が少ないサイトは、見た目が良くなります。
そして、判断に必要な情報が入らなくなります。
見た目重視で起きること 結果
写真を大きく使い、文字を減らす 条件が分からず、応募前に離脱する
全画面の動画を冒頭に置く 読み込みが遅く、通信環境が悪い場所で見られない
独自のレイアウトにする スマートフォンで操作しにくい
更新に制作会社が必要な構造にする 募集要項が古いまま残る

最後の行が長期でいちばん損をします。 募集要項が古いままの採用サイトは、動いていない会社の証拠として読まれます。自社で更新できる構造にしてください。

SNSから採用サイトへ、採用サイトからSNSへ

両方向にリンクを張ります。

SNS → 採用サイト(条件の確認)
プロフィールのリンクを募集要項へ。投稿の中でも「詳しい条件はプロフィールのリンクから」と書きます。
採用サイト → SNS(雰囲気の確認)
採用サイトにSNSへのリンクを置きます。ただし直近1か月に投稿がある場合だけにしてください。止まっているアカウントへ誘導すると、逆効果になります。

まとめ

  • SNSは知らせる入口、採用サイトは確認して応募する出口
  • 最大の取りこぼしはリンク先。会社トップに送らない
  • まず自分のスマートフォンで応募を1回通す。10分で問題が見つかる
  • 採用サイトは7ページ。とくに「1日の流れ」と「よくある質問」
  • 見た目を目標にすると、判断に必要な情報が入らなくなる
  • 自社で更新できる構造にする。古い募集要項は悪い証拠になる
  • SNSへのリンクは、直近1か月に投稿がある場合だけ置く

プロフィールとリンクの設計は、関連記事にまとめています。

よくある質問

採用サイトは必要ですか。SNSだけでは足りませんか。
必要です。SNSは知らせる機能に優れていますが、条件を並べて確認し、応募まで進む機能が弱いためです。とくに給与・勤務時間・休日・選考の流れは、SNSの投稿では確認しにくく、あとから見返すこともできません。応募直前の情報確認は、採用サイトが担います。
採用サイトを作り直せば応募が増えますか。
増えないことがあります。まず確認すべきは導線です。SNSのプロフィールから何タップで応募フォームに着くか、スマートフォンで応募が完了するか、途中の入力項目が多すぎないか。ここが詰まっている場合、サイトの見た目を変えても応募は増えません。作り直す前に、自分で応募を1回通してみてください。
採用サイトに最低限必要なページは何ですか。
7つです。トップ、募集要項、1日の流れ、社員の話、選考の流れ、よくある質問、応募フォーム。このうち「1日の流れ」「よくある質問」を置いている中小企業は多くありません。あるだけで差がつきます。逆に、企業理念だけの立派なページは採用の判断材料になりません。
デザインにどのくらい投資すべきですか。
スマートフォンで読めることと、応募フォームまで迷わず進めることを満たしていれば十分です。それ以上のデザイン投資が採用の数字を動かす場面は限られます。同じ予算があるなら、写真と動画の素材、そして「1日の流れ」の情報整備に使ってください。求職者が見ているのは見た目より中身です。
Sources 出典
  1. 業界研究に使うSNSの利用率(トガル株式会社) https://togaru.co.jp/contents/2662/
  2. 就職活動におけるInstagram活用の実態(トガル株式会社) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000040089.html
  3. 採用課題ランキング(Bellwether/キャリタス) https://www.career-tasu.co.jp/press_release/12383/
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