10店舗でアカウントを作ると、7つが「止まった証拠」になります

店舗別アカウントは3店舗までなら成立します。それ以上は必ず止まる店が出ます。そして止まったアカウントは、何もないより悪い状態です。

Key figure
3店舗 4店舗以上で店舗別に作ると、必ず更新が止まる店が出る。止まったアカウントは「動いていない会社」の証拠として求職者に見られるため、放置が最大の損失になる。
出典:運用上の目安(調査値ではありません)
こんな状態なら、この記事です
  • 店舗ごとにアカウントを作るべきか、本部でまとめるべきか決められない
  • 作った店舗別アカウントの半分以上が、すでに止まっている
  • 店長が交代したら、運用そのものが消えた

3つ目は権限の設計です。アカウントの管理権限を個人に紐づけないでください。

01
店舗数からアカウント構成を決める基準が手に入る
02
本部と店舗の役割分担が決まる
03
統一感を保ちながら地域に届く方法が分かる
結論だけ先に

多店舗の採用SNSは、店舗別アカウントと本部一括のどちらにも欠点がある。店舗別は地域と職種で見つかるが、更新が止まり品質が揃わない。本部一括は統一できるが「近くの店で働けるか」が伝わらない。分岐は店舗数と地域の広がりで決まる。実務上は、本部が型と素材の編集を持ち、店舗は素材だけを出す分担が最も続く。閉鎖したアカウントの扱いや、店長交代時の引き継ぎまで含めて設計する。

  • 店舗別アカウントは3店舗までなら成立する。それ以上は必ず止まる店が出る
  • 本部一括は統一できるが「近くの店」として見つからない
  • 現実解は、本部が型と編集、店舗は素材だけ
  • 止まったアカウントは削除ではなく、本部アカウントへの案内に切り替える

店舗が増えると、採用SNSの設計は急に難しくなります。相談の内容も変わります。

「店舗ごとにアカウントを作るべきですか、それとも本部でまとめるべきですか」

これは好みの問題ではありません。両方に明確な欠点があるので、迷って当然の論点です。

そして先に言っておくと、いちばん損害が大きいのは「店舗別に作って、半分が止まる」パターンです。10店舗で始めて3店舗しか続かなかった場合、残りの7店舗が7つの悪い証拠になります。

それぞれの欠点

店舗別アカウント
  • ◯ 地域名・店舗名で見つかる
  • ◯ 一緒に働く人が具体的に分かる
  • ✕ 必ず止まる店が出る
  • ✕ 品質と表現が揃わない
  • ✕ 店長交代で運用が消える
本部一括アカウント
  • ◯ 表現と品質が揃う
  • ◯ 更新が止まりにくい
  • ✕「近くの店で働けるか」が伝わらない
  • ✕ 現場の空気が薄まる
  • ✕ 素材が本部に集まらない

店舗別の3つ目の欠点が、もっとも損害が大きいので先に書きます。

注意

更新が止まったアカウントは、何もない状態より悪いです。求職者は「この店は動いていないのかもしれない」と読みます。10店舗で始めて3店舗しか続かなかった場合、残りの7店舗が7つの悪い証拠になります。作る前に、続けられる数を決めてください。

多店舗で決める3つの数字

3店舗

店舗別アカウントが成立する上限

carasu の整理

1行目

投稿の1行目に店舗名と最寄り駅。これで地域に届く

15

店舗が使う時間は月1回これだけ。編集も投稿もしない

判断の基準は店舗数

運用上の目安です(調査値ではありません)。

店舗数 構成 理由
1〜3店舗 店舗別でよい 全店が更新を維持できる。地域で見つかる利点が大きい
4〜9店舗 本部1つ+投稿内で店舗を明示 店舗別にすると必ず止まる店が出る
10店舗以上 本部1つ+エリア単位で2〜4つ 地域が離れると「近くの店」が伝わらない。県・地方単位で分ける
業態が複数ある場合 業態ごとに分ける 求める人が違うため、同じアカウントに混ぜると刺さらない
✕ 店舗別アカウント(10店舗) 稼働 稼働 稼働 停止 停止 停止 停止 停止 停止 停止 止まった7つは「動いていない会社」の証拠として求職者に見られる ◯ 本部1つ+投稿内で店舗を明示 本部アカウント 編集・投稿・返信 A店の素材 B店の素材 C店の素材 D店の素材 E店の素材 F店の素材 G店の素材 …(月1回15分) 投稿の1行目に店舗名と最寄り駅を入れれば、アカウントを分けなくても地域で見つかる。
図1:構成の違い。店舗別にすると、止まったアカウントの数だけ悪い証拠が増えます。

最後の行が見落とされます。同じ会社でも、業態が違えば応募者が違います。 カフェと居酒屋、路面店とショッピングセンター内の店舗では、働き方も応募者層も別です。分ける基準は店舗数より業態を優先してください。

現実解:本部が型と編集、店舗は素材だけ

アカウント構成を決めたあとの分担です。これが最も続きます。

本部:型を10個決めて配る
「何を、どこから、何秒」の3点だけを指定した指示書を作ります。例:「仕込みの手元を、真上から、20秒」。店舗が考える場面をなくすのが目的です。
店舗:月1回・15分、素材だけ出す
編集も投稿もしません。撮った動画を共有フォルダに入れるところまでです。撮り直しは1回まで。品質は本部の編集で揃えます。
本部:編集して、店舗名と地域を必ず入れる
投稿の1行目に「◯◯店(△△駅から徒歩5分)」を入れます。これで本部アカウント1つでも、地域で探している人に届きます。ハッシュタグに地域名・職種名を入れるのも同じ理由です。
本部:リンク先は店舗を選べる求人ページに
全店共通の採用トップに送ると、求職者が自分の地域を探す作業をすることになり、ここで離脱します。店舗一覧から選べる状態にしてください。
要点

アカウントを分けなくても、投稿の1行目とハッシュタグとリンク先の3点で地域には届きます。逆にこの3点を整えていなければ、店舗別アカウントを作っても届きません。アカウント構成より先に、この3点を確認してください。

権限と引き継ぎの設計

多店舗で必ず起きる事故を、先に塞いでおきます。

多店舗で先に決めておくこと
  • アカウントの管理権限は本部が保持する(店舗には投稿権限だけ)
  • 撮影担当は「役職」で決める(店長・副店長など。人名で決めない)
  • 共有フォルダの場所と命名規則を決める(店舗名_日付_内容)
  • コメント・DMへの返信は本部が行う(営業中の店舗にやらせない)
  • 閉店した店舗のアカウントをどうするか(削除ではなく案内に切り替える)
  • 店舗の写真に写ったスタッフが退職した場合の扱い

最後の2つが、多店舗では実際に起きます。閉店したアカウントは削除しないでください。 削除するとリンクが切れて検索結果に残骸が残ります。プロフィールを「本部アカウントへの案内」に書き換えて残すほうがきれいです。

効果はどう見るか

店舗別に測ろうとすると集計が破綻します。測る単位を2つに絞ってください。

測る 単位
応募がどの店舗に入ったか 店舗別(求人ページのリンクを店舗ごとに分ける)
SNSを見て応募したか 全社(面談で必ず聞いて記録する)

投稿ごとの再生数を店舗別に追うのはやめてください。 集計に時間がかかり、しかも判断に使えません。見るのは「どの店舗に応募が入ったか」だけで足ります。

まとめ

  • 店舗別は3店舗まで。それ以上は必ず止まる店が出る
  • 止まったアカウントは「動いていない証拠」になる。作る前に数を決める
  • 4店舗以上は本部1つ。投稿の1行目とタグとリンクで地域に届かせる
  • 業態が違う場合は、店舗数より業態で分ける
  • 店舗は素材だけ。編集・投稿・返信は本部が持つ
  • 管理権限は本部。撮影担当は役職で決める
  • 閉店したアカウントは削除せず、本部への案内に書き換える

続く体制の作り方は、関連記事にまとめています。

よくある質問

店舗ごとにアカウントを作るべきですか。
3店舗程度までなら成立します。それ以上になると、必ず更新が止まる店が出ます。止まったアカウントは「動いていない会社」の証拠として求職者に見られるため、放置が最大の損失です。4店舗以上ある場合は本部アカウント1つに集約し、投稿内で店舗名と地域を明示する形が現実的です。
本部アカウント1つだと、地域の応募者に届きませんか。
アカウントを分けなくても、投稿ごとに地域を明示すれば届きます。具体的には、投稿の1行目に店舗名と最寄り駅を入れ、ハッシュタグに地域名と職種名を入れます。加えて、プロフィールのリンク先を「店舗一覧から選べる求人ページ」にしてください。アカウント数ではなく、投稿とリンクの設計で解けます。
店舗の投稿の品質が揃いません。
店舗に編集をさせているからです。店舗が出すのは素材(撮った動画・写真)だけにして、編集は本部か外部が一括で行ってください。撮影の指示は「何を、どこから、何秒」の3点に限定します。品質を店舗の技量に依存させないのが、統一感を保つ唯一の方法です。
店長が交代すると運用が止まります。
アカウントの管理権限が個人に紐づいているのが原因です。管理権限は必ず本部が保持し、店舗には投稿の権限だけを渡してください。加えて、店舗ごとの撮影担当は「役職」で決め、人名で決めないでください。交代時に引き継がれます。
Sources 出典
  1. 人手不足に対する企業の動向調査(帝国データバンク) https://www.tdb.co.jp/report/economic/20260220-laborshortage202604/
  2. 業界研究に使うSNSの利用率(トガル株式会社) https://togaru.co.jp/contents/2662/
  3. SNS採用が続かない・属人化の構造(HR NOTE) https://hrnote.jp/contents/saiyo-sns-matsumoto-20210714/
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